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2003年7月〜8月



7/1
取調室にて


 「そろそろ吐いたらどうなんだ?目撃者の証言もとれてるぞ!」

 「だからやってねぇって言ってんだろが!」

 「そうか・・・実はお母さんに来てもらっている。いいお母さんじゃないか。
  女手一つでここまで育ててくれたんだってなぁ?」

 「・・・うぅぅぅ。・・・そうだよ!俺がやったんだよ!
  俺は小さな頃から卵アレルギーだった。
  小学校の頃だ。給食にはほぼ毎日卵が入っている。
  そんな俺におふくろは毎日早起きして弁当を作って持たせてくれた。」

 「・・・いいお母さんだな。」

 「そうさ。でもそのときの担任が鈍感な野郎でな、
 『お前はいいなぁ。みんなと違って毎日好きなものばかり食えて』
  なんてこと言いやがった。
  何の気もなしに言ったんだろうな、
  でもそれから俺はクラスのいじめを受けることになった。」

 「たったそれだけの理由でか?」

 「ガキなんて『自分と違う』という理由だけではじき出したがるものさ。
  まして自分たちが嫌いなものを頑張って残さず食おうとしてるときに
  そいつだけ弁当食ってる、ともなればな。」

 「子どもとは残酷だな。」

 「学校へ行くと俺の靴箱に卵が投げつけられていたこともあった。
 教室に入ると俺の机の上に熱々のオムレツが乗っかっていることなんて何度もあった。
 忘れもしないのは小5の遠足だ。
 水筒の中身がいつのまにかミルクセーキに変わっていた。」

 「ミ、ミルクセーキ・・・」

 「中学になってもいじめは続いた。俺は登校拒否し、引きこもった。
  卵が・・・、卵の野郎が俺の人生を完全に狂わせちまったんだ。」

 「それで養鶏場に放火を?」

 「そうさ。
  俺調べたんだ。あの養鶏場はこの町で消費される卵の約90%を生産している。
  卵さえ・・・、卵さえこの世から無くなれば、俺だって、俺だって!」

 「そうだったのか・・・。
  しかしな、お前をずっと支えてくれたお母さんの存在をわすれてはいなかったか?」

 「・・・」

 「お前の話、よくわかったよ。
  お前の痛みや苦しみを理解してやれる人が回りにいなかったのは不運だったが、
  お前はそれが分かる優しい人間になれるはずだ。
  それにしっかりと支えてくれるお母さんだっている。
  お前はまだ若い。
  きちんと罪を償って出て来い。やり直せるさ。
  そして、もう二度とお母さんを泣かせるようなことはするんじゃないぞ。
  私はこれからのお前を応援していく。」

 「・・・刑事さん。俺、とんでもない事しちゃったけど、
  あんたのような人に会えてよかったよ。」

 「・・・。
  もう少ししたらお母さんと面会させてやる。
  腹減っただろ?これ食って待ってろ。」

 「・・・これは?」



 「カツ丼だ。嫌いか?」


   


7/8
この宇宙の何処かで


 織姫「会いたかったわ。」
 彦星「俺も会いたかったよ。」
 織姫「一年ぶりだね。」
 彦星「そうだな・・・。じゃ、先にシャワー浴びて来いよ。」
 織姫「え!?ちょっと待ってよ。一年ぶりだよ。もっと、お話とかしようよ。」
 彦星「いいじゃんいいじゃん。だって一年ぶりだろ?」
 織姫「でも・・・。それにね、昨日から始まっちゃって今日は出来ないの。」
 彦星「は!?おい、ちょっと待てよぉ。
    去年も確かそうだったよな?あ、そういえばおととしもそうだったな?」
 織姫「そんなこと言ったってしょうがないでしょ。」
 彦星「はぁ・・・。じゃ、もういいや。今年はもう帰ってもいいよ。」
 織姫「え、何それ!?私たち一年に一度しか会えないんだよ?」
 彦星「あーもう、うるさい!帰っていいって言ってんだろ!」
 織姫「そんな・・・。
    ねぇ、私の体だけが目当てだったの?私はその程度の女なの?
    ・・・分かったわ。他の女ができたんでしょ?
    絶対そうよ。私が一年に一度しか来ないのをいいことに・・・。
    許せない・・・。
    許せない、何万年もあなたのこと愛してたのに!
    いいわ、あなたが私の物にならないなら、いっそのこと!」
 彦星「おい、なんで出刃包丁なんか・・・。
    待て、落ち着け。俺が悪かった。話せば分かる。
    や、やめろ〜!・・・」














 彦星、超新星爆発
 「彦星」の名で親しまれていたわし座の一等星アルタイルが爆発をしていることが、すばる天文台の観測によって明らかになった。今後星としての通常の運命をたどるなら、爆発によって撒き散らされたチリが星雲となり、新しい星が生まれてくることになる。(30面に関連記事)
 「織姫星」との美しい恋物語で夢を与え続けた「彦星」は、宇宙のはるか遠くでひっそりと寿命を終えた。

   


7/15
ある億万長者の不幸


 弁護士「今日はお忙しいところ、お集まりくださってありがとうございます。」
 次男「前置きはいいからとっとと始めろ。」
 三男「まあまあ兄さん、ここは弁護士さんに任せよう。」
 長男「偏屈な親父の介護がやっと終わって気がはやってるんだな?」
 四男「それも分かるけど兄さん、もう親父は死んじまったし、遺産は逃げないよ。」
 次男「・・・それもそうだな。しかしあのクソ親父、貯め込むだけ貯め込みやがって。」
 長男「そういえば、あいつはどうした?」
 三男「分からないんだ。一応連絡はしたけど・・・」
 次男「無視だ、無視!始めようぜ。」
 長男「そうだな。それじゃ弁護士さん、お願いします。」
 弁護士「はい。お父様のご遺志はこのビデオテープの中です。」
 四男「・・・ビデオテープ?」
 次男「最期の最期まで変わり者だな。まぁいい、見てみようぜ。」
 弁護士「それでは・・・。」



 「やぁ、息子たちよ。君たちがこれを見ているということは私はこの世にはもういないとい うことだな。・・・簡潔に行こう。遺産相続の話だ。まず長男よ、お前はなかなかいい息子だった。しかしお前は最近変わってしまった。大方、あの嫁に言い含められたんだろう。残念だ。次男よ、お前は見え見えだ。職に恵まれず金に困っているのも分からんではないが、おまえ自身の努力が足りん。三男よ、もしお前がここにいるなら言っておく。私の体が悪くなった途端、私との関係を避け、その上遺産までとは虫が良すぎないか?四男よ、お前も同じだ。体を壊してから、私は確かに偏屈な親父だっただろう。しかしそれはお前たちを試していたのだ。金目当てでなく、真心を持って接してくれるか。残念ながら、お前らはみな失格だ。私の遺産を受け取る権利などない。それどころか、お前たちのような腐った連中は生きている資格さえない!せめて、父親である私の手で終わらせてやろう。このテープは三秒後に爆発する。お前たちも道連れだ!」



 長男「な、なんだって!」
 次男「あ、あの弁護士の野郎、どこへ行きやがっ・・・」

 ドーン!




 五男「そういうことだったんですか・・・。」
 弁護士「はい、お父様とは生前親交があり、協力させてもらいましたが・・・。」
 五男「いいんです、兄のことは・・・。父の言うことももっともです。」
 弁護士「・・・お父様はあなただけに手紙を送り、あの場へ行かせなかった。
     あなただけを信頼し、そして愛していらっしゃったのです。」
 五男「・・・。」
 弁護士「これがお預かりした本当の遺書です。」



 「五男よ、お前は私に本当にやさしく接してくれた。ありがとう。そんなお前だけには言う。実は私の財産はほとんど残っていない。最後に残ったわずかの富も、殺傷能力をもつビデオテープの開発で使い果たした。お前に何も残せなかったのは無念だが、おまえ自身が私がこの世に残した最高に誇れるものだ。その美しい心を大切にな。あの世から見守っているぞ。」






 五男「・・・ちっ、チャンスだと思ったのに。
    一銭も残さないなんて、使えねぇ親父だな。」 
   


7/22
血液型別、今週の運勢


 A型・・・今週はラブ運が急上昇!意中の人に積極的にアタックを仕掛けよう!


 A型「そうかぁ〜。明日くらいに告白しちゃおうかなぁ〜。」
 AB型「夏休みも近いしねぇ〜。頑張ってみれば?」



 B型・・・金運が急上昇!夏休みの海の家のバイトが大当たり!大盛況で仕事に追いまわされる中うっかりジュースをこぼしてしまったのは反町と竹之内を足して割ったようなビーチボーイ!燃え上がるひと夏の恋。しかし幸せな時は、実は彼に彼女がいることが発覚して終わる。夜の闇の中、海辺を涙を流しながら走る、走る、走る。そして朝焼けを迎えて気付くのさ。その涙が明日へつながるよ。


 B型「え〜、あたし永井大がよかったぁ〜。」
 A型「っていうか、これ当たるの?」



 AB型・・・今週も相変わらず二重人格です。彼に誤解されないように気をつけてね。


 AB型「やだぁ〜、今週も二重人格だってぇ〜。」
 O型「でもあんた、彼氏いないからいいじゃん。」



 O型・・・A型肝炎にかかりにくいよ。


 O型「これホントらしいよ、原因は解明されてないけど。」
 B型「へぇ〜、いいなぁ〜。」
 
 


7/29
ドッペルゲンガー


 そこの県道をずっと行った山奥に廃校があるじゃん?この前高校時代の友達と四人でさ、肝だめしに言ったんだよ。一人一人廃校の中まで行って帰ってくるって言うルールでさ。俺はね、一番最後だったんだけどさ、何か俺の前に行ったやつらもけっこう普通な感じで帰ってくるわけ。「別になんとも」とか「全然」とか言ってさ。三番目のやつは「けっこう冷えたね、背筋が。」なんて言ってたけどさ、俺はそんなの全然大丈夫だし、その前のやつらはあんなこと言ってたしさ、何ともなしに入ったわけ。
 入ったらながーい廊下があってさ、何か自分の靴の「コツ、コツ、」って音が少し気味悪かったけど、まぁそこは普通に進んで行ったんだ。そしたらさ、向こうにうっすらと人影が見えたんだよ。かなりゾクッときてさ、さすがにそのまま振り返って帰ろうかと思ったんだけど、バカにされるのもシャクだし。それにな、なんかその正体を絶対に確かめなきゃいけないような気がしてさ。そのまま恐る恐る進んで行ったんだ。どうかしてるだろ?ああ、どうかしてたんだよ。とにかくそのまま進んでたらさ、その人影もこっちに向かって歩いてきてるんだよ。それに気付いたとこで、何故か怖いなんて気持ちはなくなっちゃってさ、ドンドンドンドン進んだんだ。
 5メートルくらいまで近づいたかな。驚いたよ。いや、「驚いた」なんて言葉じゃ足りないかもな。気絶しそうになった。暗闇の中でもはっきり分かった。俺の目の前の人影は、、、俺だった。しかも目をこれでもかってくらい見開いてさ、俺をじっとにらんでるんだ。それが分かった瞬間、足がすくんじゃって動けなくなってさ。汗がダラダラ流れてきてさ。でもなんか動いちゃいけないって、その目に脅迫されてるみたいな気がしてさ。ずっとそのまま足をガクガクさせながら立ってたよ。
 何時間もそうしてたような気がしたよ。まるで金縛りにあったように体が動かなくてさ。「この野郎!」って大声で怒鳴ってやろうとしたんだけどダメでさ、まさに蛇ににらまれた蛙だったよ。でも俺も負けちゃいけないって思ってさ、ずっとにらみ返してたよ。そしたらその野郎がな、、、笑ったような気がしたんだよ、ニヤァーって。もう俺、我慢できなくなって「もういやだっ!」って頭の中で叫んだら「アアーッ」って声がやっと出てさ。もう勢いに任せて後ろ向いて、そのままダーッって逃げたよ。よく覚えてないけど、、、






 「・・・っていうのが一週間前。」
 「いきなり怖い話始めるなよぉ。俺けっこう苦手なんだよ。」
 「悪い悪い。でもこの話にはオチがあってさ、
  その次の日明るくなってから確かめに行ったんだ。大きな鏡があったよ。」
 「なんだよぉ。でもそれなら『にらんでた』ってのも分かるな。」
 「俺がにらんでたんだもんな。当たり前だ。」
 「でも『ニヤッっと笑った』のはどういうことだ?」
 「俺の気のせいだろ。どうかしてたからね・・・。
  まぁいいや!こっからは普通に飲みなおそうぜ。なんかツマミある?」
 「おお。今日は奮発して刺身を仕入れてあるぞ。ほら。」
 「そりゃいいねぇ。じゃ、遠慮なくいただきまーす。」



 「・・・あれ?お前、左利きだったっけ?」
 


8/5
HERO


 俺たち五人は都内の私立高校に通う高校生。
 しかし本当は、地球の平和を守る使命を受けた、
 そう、
 ヒーローなのだ。


 ある日、放課後に作戦会議をしようと五人で帰っている途中だった。

 「なあなあ、作戦会議どこでする?」
 「駅前のコーヒーショップでよくない?」
 「いいけど、あそこは禁煙だからなぁ。」
 「おいおい。僕ら高校生だろ?
 それにヒーローたるもの、健康には気を使っていただきたいものだ。」

 「それもそうだ。」


 「ぐへへ。見つけたぞ、ヒーローたち。」
 「出たな魔物め!最近あまり出てこなくて油断してたが。
 よし、みんな!変身して応戦だ!」



 「ち、ちくしょう。全然歯が立たない・・・。」
 「ま、毎度毎度思うんだがこの戦闘スーツ、全身タイツとどこがどう違うんだ・・・。」
 「み、みんな!あきらめるな!五人で力を合わせれば・・・。」
 「ええ考え、あんで。」
 「初めて発言したわね。いったいどんな?・・・まさか。」
 「せや。アレしかないやろ。」
 「え?!」
 「そんなことしたら、この星の子供たちの夢が。」
 「イエロー、正気か?」
 「時期尚早だ。」
 「いやしかしな、あいつまだ普通の大きさやろ?
 巨大ロボ呼んでグチャッと踏み潰せば終・・・」





 「み、みんな!あきらめるな!四人で力を合わせれば・・・。」
 「この星の子供たちの夢を守るのよ!」
 「ちっ、でもいったいどうすれば・・・。」
 「元気を出せ、グリーン!あきらめたらそこで終わりだ!」
 「で、でも面倒くさくない? ねぇ、今日だけ呼ぼうよ、巨大ロ・・・。」




 「み、みんな!あきらめるな!三人で力を合わせれば・・・。」


 俺たちは子供の夢を守る使命を受けた、
 そう、
 ヒーローなのだ。
 


8/12
共犯者


 はぁ〜。こうも蒸し暑いと夏バテになっちゃうよ。でも今日はご主人様がおいしいご飯を出してくれたんだ。なんでも「みそ汁」とかいう人間の食べ物を作った後の「かつぶし」っていうあまりものらしいんだけど、僕はこれが混ざってるドッグフードが大好きなんだ。いつも同じ味じゃ飽きちゃうしね。ありがとう、ご主人様。最近ちょっと疲れ気味みたいだけど、頑張っておいしいもの食べさせてね。
 
 今日はなんとご飯に肉が出てきたんだ。しかも今までに食べたことのないおいしい肉だったんだ。いい肉だったんだろうなぁ。どうしたんだろ、ご主人様。いいことでもあったのかな?まぁいいや。ご主人様がうれしいと、僕もうれしいよ。
 
 今日も昨日と同じ肉だったよ。もう一週間くらい同じメニューだよ。最初はすごくおいしいと思ったけど、こうも連発されると飽きてきたな。はぁ、ご主人様。明日こそは違うメニューをお願いします。そういえば最近お向かいのおっちゃん見ないな。時々うまいお菓子くれたんだけどなぁ。
 
 今日も同じ肉だったよ。もうウンザリだったけど、それも今日で終わり。さっきご主人様がご飯出してくれた時に言ったんだ。肉は今日で終わり、骨は細かく砕いて山に埋めてきたってさ。骨?よく分からないけど骨があったんならそれも食べてあげたのに。まぁいいや、なぜか分からないけどすごく誉められたし。ご主人様、僕もご機嫌になりましたぞ。
 
 今日は久しぶりに「かつぶし」入りのドッグフード!待ち焦がれましたぞ、ご主人様!僕はやっぱりこれが一番大好きです。

   


8/19
HERO!


 俺たち五人は都内の私立高校に通う高校生。
 しかし本当は、地球の平和を守る使命を受けた、
 そう、
 ヒーローなのだ。


 一ヶ月前、俺たちのクラスに転校生がやってきた。
 やたらと俺たちに付きまとってきて、ちょっとウザい。

 「ねぇねぇ、北沢君。一緒に帰るモゲ。」
 「ふっ、好きにしろ。」
 「そんなに冷たくしないでくれモゲ。僕悲しくなるモゲ。」

 「ぐへへ、見つけたぞ。今日こそは倒してやる。」
 「ちっ、こんなときに限って。」
 「ああ〜。あいつ何だモゲ?怖いモゲ〜。」
 「走れ!早く逃げろ!」
 「モゲ〜!」

 「大丈夫か!グリーン!」
 「俺は大丈夫だ。あのウザい転校生もいたが逃がしたぞ。」
 「賢明ね。これで私たちの正体もバレずに済むわ。」
 「よし、みんな!変身して応戦だ!」


 「く、くそっ。全然歯が立たない・・・。」
 「ま、毎度毎度思うんだがこの戦闘スーツ、通気性が悪すぎる・・・」
 「み、みんな!あきらめるな!みんなで力を合わせれば・・・」
 「あかんわ。今日はあかん。もうしんどい・・・」
 「くっ・・・これまでか・・・」
 「みんな!あれを見て!」
 「・・・あれは・・・ブラック・・・」
 「約一月前、俺たちの前に初めて姿をあらわして以来
 ピンチの時には必ず助けにきてくれる。今日も来てくれたか・・・ブラック。」

 「私が来たからにはもう安心モゲ。さあ魔物よ、お前の敵はこの私モゲ。」
 「ぐぅぅ、ブラックめ!返り討ちにしてくれるわぁ〜!」
 「とっとと成仏するモゲ!モゲモゲぇ〜!」
 「ぐ、ぐはぁ〜・・・」

 「楽勝モゲ。ヒーローたちよ、もっと腕を磨くモゲ。また会うモゲ!」
 「・・・ブラック・・・」


 「いったいあいつ、何者やねん?」
 「敵か味方かも分からないわ。信用しすぎるのも危険ね。」
 「でも僕らと同じあのスーツ・・・。味方と考えるのが自然だろう。」
 「正体も分からないのに、信じるの?」

 「北沢く〜ん!大丈夫モゲか〜?」

 「ふっ、あの野郎帰ってきやがった。まぁ無事で何よりだ。」
 「それにしてもブラック・・・。あなたは一体何者なんだ・・・。」
 


8/26
見上げてごらん、夜の星を


 「それでは小学4年、理科教科書改定委員会を開会します。
  前回までで、化学分野・物理分野・生物分野の内容はほとんど決定しました。
  今回の議題は地学分野についてとなります。」
 「従来の教科書では星座を取り上げていたわけですよね。」
 「そうです。
  どちらかと言えば地球の外に興味を持ってもらうことを狙っていたわけですね。」
 「どうでしょう。今回を区切りに思い切って変えてみませんか?」
 「そうですね。児童の学力低下も問題になってますし。
  もっと身近で分かりやすい題材を取り上げるべきだと私も思います。」
 「それは軽率ですぞ。学力低下は確かに騒がれているが、
  小4の理解力を本当に超えている題材だろうか?」
 「そうですね。
  この題材は身近にないものをとらえる力というのを育んでくれる思います。」
 「先生のおっしゃるとおりです。それに国語分野の私の意見を言わせていただくと、
  この題材には子供たちの想像力をかきたてるという素晴らしい側面があります。
  七夕伝説やギリシャ神話ともつながりがあります。
  もし改定されても全国の国語の先生は歓迎しないと思います。」
 「なるほど・・・。
  他教科との兼ね合いもありますし、これは残すことにしたほうが良さそうですね。」
 「そうですね。委員長、私も残す案に賛成です。」
 「それではそろそろ決を採りましょうか。」
 「ちょっとすいません。先ほど他教科との兼ね合いと言われましたね?
  それでは社会科教科書委員会に提案を出したらどうでしょう?
  小4で今世紀の社会情勢を簡単にたどってはどうかと。」
 「わかりました。後ほど社会科に提案をしてみましょう。それでは決を採ります・・・」














 せいざをみつけてみよう
 ・・・なつのほしぞらは明るいせいざが多くとてもうつくしく見えます。はくちょうざのデネブ・ことざのベガ(おりひめぼし)・わしざのアルタイル(ひこぼし)をむすぶと「なつの大三かく」とよばれます。「あまの川」がめじるしになります。
 ※ ほしの色には赤いもの、青白いものなどたくさんあります。なぜだかかんがえてみよう!・・・

 ・・・このしょうでしょうかいしたようなほしはみなみのしまに行くとよく見えます。日本では、今ではチリやほこりのせいで見えないのですが、100年くらい前まではとてもきれいに見えたそうです・・・

新日本図書 小学4年理科 2080年度版


   

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